僕はフルコンタクト空手をはじめて20年以上になるんですが
その間ずっと練習を続けている技があります。
それは「ハイキック」です。

最近は歳と体重が増えたこともあり前ほどキレが無くなってきましたが
色々な練習を取り入れ日々研鑽を積んでいます。

今日はそんなハイキックのスピードを上げる方法について考察していきたいと思います。

 

反復

まず、最初に必要な練習は、とにかく空蹴りによる反復です。
ただゆるゆると回数をこなす反復ではなく、一本一本脱力してヘッドスピードを意識して蹴ります。

反復練習の前には自分が理想とするハイキックを蹴る選手の動画を何度も観て意識に刷り込むことも重要です。
僕の場合は成嶋竜選手やミルコクロコップ選手のハイキックをよく観ていました。

意識→実際にやってみるを繰り返すことで
頭と身体の連動性を高めることができます。
そこが高まると「頭で考えている動きができる」状態になります。
俗にいう運動神経がいい人はこの連動性が高い人を指します。

 

筋力強化

適切なフィジカル強化はハイキックのスピードを確実に高めます。
主な部位としては

・腹筋
上部だけではなく足との連動性の高い下部(腸腰筋)なども鍛える。
足上げ腹筋や腿上げが有効、更に回し蹴りは腹筋の横の腹斜筋も使うため意識的に鍛える。
ハイキックが強い選手は腹斜筋が鍛え上げられておりウエストが他の選手よりもガッチリしていることが多い。(ミルコクロコップや魔娑斗、ブアカードなど)

・背筋
広背筋も大事だが、どちらかというと腰に近い脊柱起立筋群を鍛えるのが有効。
腹筋と背筋でガッチリと固めることで土台が安定し足先のヘッドスピードも上がる。

・太もも
太ももは通常の大腿四頭筋と同時に内側の内転筋を鍛えることで、足を内側に締めるスピードが上がる。
ミルコのハイキックが必殺の武器になった時はこの内転筋が異常に発達していた。

・ふくらはぎ
早いハイキックはふくらはぎによる地面の蹴り込みで初速を上げる。
更に軸足を支えるふくらはぎが発達することで安定感のある回転が生まれる
ためにふくらはぎを太くするとスピードが落ちると言われるが、そうではなくそもそもふくらはぎは鍛え上げても極端に太くならないしスピードが落ちるほどの重量はない。増えた重量よりも最初の蹴り込みによる初速のスピードアップの方が上なのでその重量は破壊力に転化される

・お尻
上半身と下半身をつなぐ筋力としてお尻の筋力は非常に重要である。
最後の蹴り込みや姿勢の安定にお尻の筋力は非常に有益に働く。
ここが鍛えられていないと反動に耐えきれなくて不安定になり怪我の原因にもなる。